皆さん、こんにちは。神奈川県大和市を拠点に、内装仕上げ工事や大工工事を手掛けている神奈川中央建設有限会社です。
建設工事の施工管理としてキャリアアップを目指す際に必須となるのが、施工管理のスキルを認定する「建築施工管理技士」の資格です。建築施工管理技士は1級と2級に分かれており、一般的にはまず2級から取得します。
そして2級は、「建築」「躯体」「仕上げ」の3種別に分かれています。それぞれ認定される能力や受験資格、試験内容が異なるため、違いを理解した上で必要なものから取得することが大切です。
ここでは、2級建築施工管理技士の3つの種別について解説します。
■2級建築施工管理技士の3つの種別
2級建築施工管理技士は、建築工事の施工管理スキルを認定する国家資格です。有資格者は、建築工事の現場の施工管理(責任者)として全体を指揮監督し、工事を完了へと導きます。
施工管理という仕事自体は、特定の資格がなければできないわけではありません。しかし、非常に責任が大きく高度なスキルを必要とする仕事なので、一般的には施工管理技士の有資格者を配置します。また、現場における技術上の管理を担当する「主任技術者」や、営業所ごとに配置が必要な「専任技術者」になるためにも、施工管理技士の資格が必要です。
そして、2級建築施工管理技士の資格は、「建築」「躯体」「仕上げ」の3種別に分かれているという特徴があります。3種のうちどれを取得しても2級建築施工管理技士を名乗ることができますが、スキルが認定されるのは取得した種別のみです。主任技術者になれるのも取得した種別に限定されるので、どれを持っておくべきなのかをよく考えて受験する必要があります。
なお、上位資格である1級建築施工管理技士には、種別による区分は設けられていません。そのため、1級保有者はすべての種別の業務を担当できます。また、2級建築施工管理技士の場合でも、3種類の資格すべてを保有すれば種別による制限はなくなります。キャリアアップを目指すなら、2級の3種別をすべて取得するのか、それとも1つ取得→1級取得と進むのかを考えておきましょう。
■2級建築施工管理技士の種別ごとの対象工事
2級建築施工管理技士の3つの種別は、一部重複している内容もありますが、大部分は異なる工事のスキルを認定します。種別ごとの対象工事をご紹介します。
・建築
建築は「建築一式工事」の施工管理スキルを認定します。建築一式工事とは、大工工事・内装工事・鉄筋工事・管工事・電気工事など、複数の専門工事が含まれた工事のことです。建設業許可では「総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事」と定義されています。
・躯体
躯体は、主に建造物の構造部分に関する工事の施工管理スキルを認定します。対象となるのは大工工事、とび・土工・コンクリート工事、タイル・レンガ・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、解体工事といった工事です。
・仕上げ
仕上げは内装や外装といった、構造部分以外の工事の施工管理スキルを認定します。対象となるのは大工工事、左官工事、石工事、屋根工事、タイル・レンガ・ブロック工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、熱絶縁工事、建具工事といった工事です。
■2級建築施工管理技士の種別ごとの受験資格
2級建築施工管理技士の資格は、「2級建築施工管理技術検定」に合格すると取得できます。試験は第一次検定と第二次検定に分かれており、まず第一次検定を受けて合格し、次に第二次検定に合格する必要があります。
2級の第一次検定は、受験資格において実務経験が求められず、17歳以上であれば誰でも受験することが可能です。第一次検定に合格すると、「2級建築施工管理技士補」の資格を取得でき、次の第二次検定で不合格になったとしても、翌年からは第一次検定を飛ばして第二次検定から受験できるようになります。
そして第二次検定は、建築・躯体・仕上げの3種別のいずれかを選んで受験します。この際、受験する種別の一定以上の実務経験が求められ、条件を満たしていない場合は受験できません。たとえば、「建築」種別を受験する場合だと、工事種別は「建築一式工事」、工事内容は「事務所ビル建築工事」「共同住宅建築工事」「一般住宅建築工事」「建築物解体工事」などの実務経験が必要です。
また、必要な実務経験の年数は学歴によって異なります。たとえば、高校の指定学科を卒業している場合は、卒業後3年以上の実務経験が必要です。その他、保有する資格によっては第一次検定が免除されるなどの違いが生じます。自分には何年の実務経験が必要なのか、事前に必ず確認しておきましょう。
なお、2024年度からは検定のルールが改正される予定です。改正後は、第二次検定の受験資格において学歴がほぼ関係なくなり、2級技士補としての実務経験が一定以上あると受験できるようになります。今から取得を目指す方にとっては朗報といえるでしょう。
■2級建築施工管理技士の種別ごとの試験内容
2級建築施工管理技術検定の第一次検定は、マークシート形式の4択問題で、建築学等・施工管理法(知識・能力)・法規の科目で構成されています。2022年度の検定では、出題数50問のうち解答の必要があるのは40問、各問題1点の40点満点で、24問以上の正解(得点率60%以上)で合格でした。
一方、第二次検定では、マークシート形式に加え記述形式の問題も出題されます。また、受験種別によって問題の内容が異なります。「建築」は施工管理法(知識)の4択問題と施工管理法(能力)の記述式問題、「躯体」は躯体施工管理法(知識)の4択問題と躯体施工管理法(能力)の記述式問題、「仕上げ」は仕上施工管理法(知識)の4択問題と仕上施工管理法(能力)の記述式問題です。
特に躯体と仕上げは内容が大きく異なり、躯体では土工事・鉄筋工事・コンクリート工事などに関する問題が出題されますが、仕上げでは外壁工事や木工事などに関する問題が出題されます。種別に応じた勉強をしておきましょう。なお、2022年度はマークシート形式×14問、記述形式の大問×3問で、配点は非公表ですが得点率60%以上で合格でした。
■神奈川中央建設では、建築施工管理技士を募集しています!
2級建築施工管理技士の3つの種別は、それぞれ異なる分野の施工管理スキルを認定するため、自分の仕事に必要なものから取得するのが原則です。3つのうち1つを取得後、他の2つを取得することもできますし、1級の取得を目指すこともできます。
そして、どのような順序で資格を取得するとしても、まずはしっかりと実務経験を積むことが大切です。スムーズに資格を取得してキャリアアップを図るためにも、働きやすく教育制度が整った会社に就職するといいでしょう。
神奈川中央建設では東京都と神奈川県を中心に、関東一円で内装仕上げ工事業・大工工事業を行っています。現在、スタッフとして一緒に働いてくれる方を募集中です。
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